あんまり注目されない、でも面白い、本気出せば主役だってくっちゃうぜ!な名脇役たちを救済する夢のシリーズ☆
『名脇役シリーズ』記念すべき第2弾もモーツァルト作曲《フィガロの結婚》!!
‥‥おいこらまたかい!!いやいや今回はロッシーニさんをゲストでお呼びしています。
ロッシーニってどんな人?
→モーツァルトより後の人で、これまた沢山のオペラを世に残しています。しかし美味しいものが大好きで、37歳できっぱり音楽から引退して美食家に転身しています。「◯◯のロッシーニ風」なんて料理、耳にしたことありませんか?お腹空いたので写真あげときますね。(photoACより)
〜牛フィレ肉とフォアグラのロッシーニ〜
はぁ〜、美味しそう。
でも、モーツァルトとロッシーニ、どんな関係が?
話すと長くなりますが、大事なことなので話します。
実はこの《フィガロの結婚》はボーマルシェの書いた小説「フィガロ三部作」の真ん中の話なのです!
モーツァルトが取り上げた『フィガロの結婚』は、色ボケ伯爵から身を守るフィガロとスザンナの話でしたが、ロッシーニが取り上げたこの『セヴィリアの理髪師』はなんと『フィガロの結婚』の3年前。伯爵と伯爵夫人の恋のお話です。どんなカップルにもお熱い時期があるものです。惹かれ合う伯爵とロジーナ(伯爵夫人)。そこで二人の恋を邪魔するのが今回の主役、
医者 バルトロ
ロッシーニ作曲《セヴィリアの理髪師》の相関図を見てみましょう。
※モーツァルト作曲《フィガロの結婚》の相関図は是非前回の記事をご覧ください。
あらら、知った顔がちらほら‥‥。フィガロがいます!バジリオもいる!!
皆さんこの頃からの仲だったんですねぇ。
ではバルトロ先生はどんな人か。町医者で、ロジーナの後見人です。そして事もあろうことか可愛いロジーナと結婚しようと企んでいます。とんだスケベおやじですね。ロジーナも同じ屋根の下で気が休まりません!そこに現れたのがハンサムな青年アルマヴィーヴァ伯爵。町の何でも屋フィガロと協力し、彼女を救い出すべく奮闘します。
ん?バルトロって《フィガロの結婚》では伯爵の味方だったよね?
この3年で一体何があったの?
では、ロッシーニの《セヴィリアの理髪師》を踏まえたところで、モーツァルトの《フィガロの結婚》に戻りましょう。
※本ブログはあくまで脇役のために存在しているので《セヴィリアの理髪師》悪役代表のバルトロ先生は参考のみとさせていただきます。
《フィガロの結婚》におけるバルトロ先生は、開始18分ほどで復讐のアリアを歌います。3年経った今でもロジーナを奪われたことを根に持っていて、なんと怒りの矛先は、伯爵の恋のキューピット、フィガロに向かっています。そしてフィガロは現在伯爵と対立中。敵の敵は味方ということで、伯爵に加担してフィガロを陥れようと企むのでした。
そんな中、マルチェリーナという女中頭も登場して(キャラクター多くてごめんなさい)、マルチェリーナがフィガロに好意を寄せているのを利用して、「年増の女と結婚させたれ!」なんて事も計画するのでした。
そしてここから少しネタバレ‥‥
実はマルチェリーナとバルトロはかつて恋人同士。二人の間に息子が生まれましたが、その息子は攫われてしまいます。しかしなんと!ここにきて!!攫われた息子が見つかります!!実はその息子は‥‥!!!
※ネタバレなのでモザイクかけときます。
「なんでやねん!」と突っ込みたくなる超展開ですが、バルトロも人生いろいろ。この人だけでドラマが作れそうなくらい深い人物像があるのです。
これがオペラの面白いところ!知れば知るほど面白味が増しますね!
今回はキャラクター多くてちょっと複雑でしたね(笑)でももし少しでも興味を持って下さったのなら、モーツァルト《フィガロの結婚》、ロッシーニ《セヴィリアの理髪師》観てください♪
次回予告
→とにかく金!金!遺産に群がる人々を紹介します!