あんまり注目されない、でも面白い、本気出せば主役だってくっちゃうぜ!な名脇役たちを救済する夢のシリーズ☆
『名脇役シリーズ』第7弾はドニゼッティ作曲《愛の妙薬》!!
初演:1832年5月12日 ミラノ
原作:ウジェーヌ・スクリーブ台本、フランソワ・オーベール作曲のオペラ《Le philtre》
台本:フェリーチェ・ロマーニ
ドニゼッティってどんな人?
→とっっても沢山のオペラを作曲した方です!悲しいお話から明るいお話まで 幅広く!私も大好きな作品がたくさんあります。
《愛の妙薬》とは?
→とにかく可愛くて面白い物語です!まず相関図をどうぞ!
他のオペラに比べると登場人物が少ないですよね?その分個々のキャラクターがとっても濃いです!!
気が弱くて情けない農夫のネモリーノは、美人で知的なアディーナのことが大好きです!でもアディーナはちょっと意地悪。ネモリーノの気持ちを知りながらも軽くあしらいます。そこへ、自信満々な軍曹ベルコーレがやってきてアディーナを口説きます!まんざらでもなさそうなアディーナを見て焦るネモリーノ。
そんな時、街にドゥルカマーラと名乗る薬売りがやって来ます。いかにもインチキそうな奴ですが、単純なネモリーノはドゥルカマーラを信じ込んで「愛の妙薬」は売っていないかと尋ねるのでした。
愛の妙薬は本物なのか?
ネモリーノとアディーナの恋の行方は??
童話のような愛らしい物語です♡♡♡
さて今回取り上げるのは、
ジャンネッタ
アディーナのお友達の村娘ですね。キャラの濃い主要メンバーたちに比べると少々劣るインパクトですが、重要なソリストです。
合唱と共に行動して、合唱と共に歌う印象ですが、合唱の出番が多いオペラだけに、ここ!という時に盛り上げるのもジャンネッタの役割なのです。
ジャンネッタってどんな子??
→ジャンネッタはアディーナと違って字は読めませんが、その本がどんな物語なのか気になりますし、恋愛にも興味がある。ハンサムなベルコーレに憧れますし、パーティーが大好き。特に好きなのは噂話。さらにいつかは玉の輿も狙っています。
そう、ジャンネッタは‥‥
ザ・女の子なのです!
しかもごくごく普通のっ!
ちやほやされるアディーナを妬むような様子も見せず、状況の変化に柔軟に馴染むジャンネッタ。本当に空気のように物語に馴染んでいるので、物語を止めたりすることは一切ありません。
脇役の鏡ですね。
しかし、そんなジャンネッタの存在があるからこそ「少し捻くれてるアディーナ」が引き立つにではないでしょうか?
強烈なキャラの男3人が引き立つのではないでしょうか?
ジャンネッタは絶対になくてはならない存在なのです。
今後《愛の妙薬》を鑑賞する際にはこっそりジャンネッタに注目してみてください♪
次回予告
→ナルシストなあいつ