第13回 フィデリオ
みなさん、こんにちは。
早いものでこの回が今年最後となりました!
このようなブログを書き始めて早数ヶ月…
右も左も分からないまま、ただただ書き続けてみましたが、改めてこのような形で自分なりにまとめていると頭の中が整理されたり、新たな発見があったりと多くのことを学ぶ機会となりました。
そして今年最後の回は、生誕250年であるベートーヴェンの『フィデリオ』をご紹介していきたいと思います。
本当はもっともっとフューチャーされるはずであったベートーヴェンですが、今年は世の中の状況から様々な演奏会が中止や延期となってしまいました。しかし、年末というと「第9」を連想される方も多いのではないでしょうか?
そんなベートヴェンが残した唯一のオペラ『フィデリオ』のあらすじをご紹介します。
舞台はセヴィリア近くの刑務所。
刑務所長ピツァロは、自分の不正をフロレスタンにあばかれそうになると、彼を無実の罪でひそかに逮捕し、地下牢に閉じ込めます。
レオノーラは不当に逮捕されている夫フロレスタンを助け出すために男装をしてフィデリオと名乗り、刑務所の看守ロッコの下で働くことにします。ロッコの娘マルツェリーネはフィデリオに恋し、彼との結婚を望み、父親も結婚を承認するほどフィデリオは懸命に働き、信用を得たのでした。
そんなある日、刑務所の悪い噂を聞いた大臣ドン・フェルナンドが、視察に来ることとなります。
ピツァロは自分の悪事を隠すため、フロレスタンを殺害して全てを無かったことにしようと企むのでした。
墓を掘っておくようにとピツァロに命令されたロッコは、地下牢に入ることを許可されたフィデリオとともに薄暗い地下牢で穴を掘ります。
この時フィデリオは、そこに幽閉されている囚人こそが、夫フロレスタンだと気が付くのでした。
そして、ピツァロが地下牢に現れ、彼を剣で刺し殺そうとした時、「自分は彼の妻のレオノーラだ」と言って彼女は二人の間に割って入ります。
その瞬間、大臣の到着を知らせるトランペットが鳴り響き、彼はは行方不明で死んだと思っていた友のフロレスタンを見て喜び、そしてピツァロを逮捕します。レオノーレはフロレスタンの手錠の鍵を解きく、夫婦愛と正義を讃えるのでした。
笑いや甘い恋の物語と言ったものではなく、正義や愛がテーマとなっているなんともベートヴェンらしい作品です。
このオペラにももちろん合唱が登場してきます。
男声四部で歌う「囚人の合唱」は単独で演奏されることもありますが、今回は2幕のフィナーレをご紹介します。
囚人の解放とレオノーラの勝利を讃えているフィナーレは、とても華やかな曲になっています。
ベートヴェンは「第9」はもちろん有名ですがこのようにオペラや実は声楽の作品もいくつか残しているので是非みなさんも聴いてみてください♪
今年一年、あっという間に過ぎて行きましたがどうぞ良い年末年始をお過ごしください!
それではまた次回♪