さてさて、前回の記事でもご紹介しました、Wolf Trap Operaがいよいよ始まりました。待ちに待った夏期ヤングアーティストプログラム。移動日が一日あり、ホテルの部屋に落ち着いたと思ったらもう翌日からフルコマ(?)で始まりました。
私のポジションは、「コーチングフェロー」。要するに見習いコレペティです。
到着後三日間フルで働いて、オフ日でほっとしているところなのですが、、、
このプログラム、既に超キツいっす。笑
というのも、最初の三日間で、早速15人の歌手のコーチングをすることに!
しかもこれ、各自ホテルの部屋で隔離しながらのオンラインコーチングなのです。なので、全く知らない初対面の人の歌をSkype越しに聞いて、英語でコーチングをしなきゃいけません。ぶっちゃけ大変です。
音質の問題で、実際相手がどういう声なのかよく分からないし笑、そもそも初対面でコーチングというのは色々と心理的な意味でも難しいですし笑笑、私はまあ英語は喋れるのですが、音楽的な要求を言語化して伝えるというのは超高度なコミュニケーションなわけで、日本語でもできるかどうか!?ということを第二言語でやるのは普通に大変です。(チーン)
ホテルの部屋に、支給されたキーボードを設置。
譜面台のiPadで楽譜を見て、左手にあるパソコンからSkypeでコーチングします
ということで私はまず「コーチング用語彙」の構築から、、、という具合で、使える用語をメモに書き出したり(初日、「ずり上げる」が英語で出てこなくて、出てくるまで2分くらい歌手を戸惑わせました。爆)、就寝前に「ああ言えばよかった」「こう言えばよかった」「こういう言い方をすべきじゃなかった」と、布団の中でもんどり打ったりしています。笑
私は特に、言葉を探すのに時間がかかるタイプなので(話すより書く方が圧倒的に得意!)、普段と全く違う回路を一生懸命アクティベートしています…😅
しかしこういうことは本当に経験から学ぶしかないことで、こうして徹底的なトライアル&エラーの機会を与えてくれる環境はなかなかないでしょう。コーチングの筋肉(?)というものを、激しい筋肉痛を伴いながら(??)鍛え上げる夏になりそうです。
ちなみに演目はこんな感じ。それぞれより重唱など。
・コジ・ファン・トゥッテ(モーツァルト)
・魔笛(モーツァルト)
・皇帝ティートの慈悲(モーツァルト)
・ラ・ボエーム(プッチーニ)
・ヘンゼルとグレーテル(フンパーディンク)
・ベアトリスとベネディクト(ベルリオーズ)
・放蕩者の成り行き(ストラヴィンスキー)
・イオランタ(チャイコフスキー)
・エフゲニー・オネーギン(チャイコフスキー)
・フェロー・トラベラーズ(スピアーズ)
・ザ・クルーシブル(ワード)
日本でよく取り上げられるオペラとはやはり少し毛色が違いますよね。最後二つは現代のアメリカ物です。
まあとにかくやるしかないので、頑張ります💪